環境保全協定は、以下の6項目より成り立っています。
「環境保全協定」(本文)
鳩山石坂ゴルフ倶楽部開発及び供用に伴う自然・生活環境保全協定書(全文)
鳩山スポーツランド株式会社(以下甲という)と鳩山ニュータウン住民(以下乙という)とは、甲の鳩山石坂ゴルフ倶楽部造成事業
(以下ゴルフ場という)及びゴルフ場の供用に伴う公害の防止及び自然・生活環境の保全に関し、次のとおり自然・生活環境保全協定
(以下、本協定という)を締結する。
[目的]
第1条 本協定は、甲が甲の前記事業の施行及びゴルフ場の供用にあたって、公害の防止及び自然・生活環境の保全に関し、農薬取締
法並びに農林水産大臣の定める農薬安全使用基準、埼玉県ゴルフ場農薬安全使用指導要綱等の関係法令と本協定を遵守し、甲
の事業の適正な運営により乙及び隣接する周辺住民の福祉の増進に寄与すること、並びに、甲と周辺住民が協力し、鳩山石坂
ゴルフ倶楽部における薬剤散布に伴う環境汚染及び環境破壊を最小限にとどめる努力をし、周辺住民の薬害発生への不安を取
り除くことにより、相互の信頼関係を深めることを目的とする。
[環境保全協議会の設置]
(協議会の設置)
第2条 本協定の遵守と円滑な運用のために、鳩山ニュータウン住民代表と甲の代表とで構成する「鳩山石坂ゴルフ倶楽部自然・生活
環境保全協議会」(以下「協議会」という)を設置する。
(協議会の構成)
第3条第1項 協議会の委員は、鳩山ニュータウン住民代表6名および甲代表3名で構成する。
第2項 協議会は協議の場に、専門家や識者を呼び、参考意見を求めることができるものとする。また、協議会の場には乙側委
員が独自に招聘した専門家を若干名出席させることができ、その費用は乙が負担する。
第3項 地元地方自治体(鳩山町)の担当者も必要に応じて協議の場に立ち会い、適切な助言を行うことができるものとする。
(協議会の運営)
第4条第1項 定例協議会の開催は年4回以上とする。また、委員の要請があれば随時、臨時協議会を開催するものとする。
第2項 協議会の議長は乙側の委員から選任すること。協議会で合意に至らないときは多数決によって採決するものとする。
第3項 関係地域住民(環境影響評価書でいう関係地域に居住する者 添付図面参照)は協議会を傍聴できるものとする。
第4項 協議会は協議会の議事録および活動内容を盛り込んだ記録を作成し、それらの関係地域住民への定期的な配布などを通
して、本協定の主旨を関係地域住民に理解してもらう啓発活動に努めるものとする。
第5項 協議会委員の任期、選出方法、事務局の設置方法、協議事項の選定など協議会の運用細則は別途協議して定める。
(協議会委員の倫理規定)
第5条 協議会委員はその任に当たって報酬や利益供与を受けてはならない。
[協定実施に伴う費用負担の義務]
第6条 甲が負担する費用は次のものとする。
協議会の運用に要する費用(第4条)、薬剤使用に関する取り決め(第9条)の実施に要する費用、薬剤使用状況の公開
(第10条)に要する費用、環境モニタリングの実施と公開(第11条、第12条、第13条)に要する費用、第三者機関
による原因調査(第15条)に要する費用
[環境保全基金の設置]
第7条第1項 甲は本協定の目的の達成と円滑な運用のために「鳩山石坂ゴルフ倶楽部自然・生活環境保全基金」(以下、環境保全基
金という)を拠出し、協議会がその基金を管理運用する。
第2項 環境保全基金の使途は次のものとする。
@協議会の運用(第4条)
A薬剤使用状況の関係地域住民への公開(第10条第4項)
B化学的モニタリング調査結果の関係地域住民への公開(第11条第1項4)
C動植物の生態調査結果の関係住民への公開(第12条第2項)
D周辺住民を対象にした健康調査(第13条第2項)
E第三者機関による原因調査(第15条第1項、第2項、第3項)
F関係地域住民の被害の救済の必要が生じたとき(第15条第5項)
第3項 「環境保全基金」の拠出と方法、時期、金額等は甲と乙とが別途協議し覚書により定めるものとする。
[薬剤使用に関する取り決め]
(薬剤の定義)
第8条 本協定でいう「薬剤」とは、ゴルフ場で使用される除草剤・殺虫剤・殺菌剤・着色剤・展着剤・界面活性剤・植物成長調整剤
および化学肥料などこれらに類するものをいう。
(薬剤使用規定)
第9条第1項 甲は鳩山石坂ゴルフ倶楽部において、極力、薬剤に頼らない芝・樹木管理の技術開発に務め、その管理技術を積極的に
導入すること。
第2項 甲は鳩山石坂ゴルフ倶楽部において除草剤を使用してはならない。
第3項 甲はゴルフ場供用開始後2年間に限り、前項の規定にかかわらず必要最小限使用できるものとする。使用する場合は、
使用の方法・量・時期及び除草剤の種類等を記載した年間使用計画書(4月から翌年の3月まで)を予め作成し、2月
上旬までに協議会に提出し、協議会の決定に基づき実施するものとする。
第4項 甲は薬剤の使用に際しては、関係法令等を遵守し、その使用を予定している薬剤の毒性試験データ及び毒性文献(国内
外とも)と、その薬剤が環境中でどのように拡散し、代謝・分解されるかの動態を明らかにしたデータ文献を収集する
こと。
第5項 甲は薬剤の使用に際して、収集した毒性試験データ文献と拡散・代謝・分解動態データ文献を使用の前に協議会に提出
すること。
第6項 甲は収集したデータで発癌性または催奇形性が報告されており、その疑いが濃いと協議会が判断しその不使用を求めた
ときは、登録農薬であっても使用してはならない。また、前項の定めに従い協議会にデータ文献を提出しない薬剤を使
用してはならない。
第7項 甲は薬剤の使用に際しては左記事項を遵守すること。
一、登録における適用作物適用病害虫等の範囲及び使用方法・使用上の注意事項その他の農薬表示事項に基づいて安全か
つ適正に使用すること。
二、気象・地形等使用時の環境条件を考慮のうえ十分な危険防止対策を行なうこと。
イ、薬剤散布に際しては微風(平穏)時(風速5m以下)とし、空中散布は行わない。
ロ、航空機による空中散布および周辺地域に飛散するような方法で散布は行なわない。
三、農薬取締法及び農林水産大臣の定める農薬の安全使用、並びに埼玉県ゴルフ場農薬安全使用指導要綱を遵守すること。
四、従業員の労働災害健康障害を防止するとともに、周辺環境の保全に寄与するゴルフ場管理業務安全マニュアルを別途
定め、従業員教育・指導・理解の徹底を図る。
第8項(1)甲は薬剤散布に際して、散布カ所に散布前から散布後最低1週間は、散布日時、薬剤名等を示す立て札を進入道路
に立て、通行者に告知すること。
(2)甲はクラブの入口にも散布カ所、日時、薬剤名等をまとめて告知する看板を立て、プレイヤー・ゴルフ場従業員に
注意を促すこと。
(3)甲は(1)(2)の立て札の他に、薬剤散布予告通知書を関係地域住民に事前に回覧する。
[薬剤使用状況の公開の義務]
第10条第1項 甲は薬剤の散布年間計画に関する報告書を年次初めに協議会に提出する。
第2項 甲は薬剤の月別散布実施計画と散布結果に関する報告書を定期的に協議会に提出する。
第3項 第1、2項の報告書の内容は次のものとする。
@使用薬剤の種類
A月別使用量と散布時期
B散布方法
C散布実施者名および住所・連絡先
D薬剤納入先
第4項 協議会は甲から提出された報告書を年1回以上定期的に関係地域住民に公開すること。
第5項 甲は、協議会から薬剤納入簿及び報告書の基礎となるべき帳簿類の閲覧謄写請求があった場合、すみやかにそれに応
じることとし、業務上の秘密等を理由にこれを拒んではならない。
[環境モニタリングの実施と公開の義務]
(化学的モニタリングの実施)
第11条第1項(1)甲は環境汚染の有無とその程度を調査するモニタリング(測定分析調査)を、年4回(春、夏、秋、冬)以上定
期的に実施し、モニタリング調査結果(その基礎となるデータを含む)を協議会に提出すること。
(2)甲は(1)のモニタリングの実施に際しては、協議会が定めた特定項目について複数の調査機関に同時に各別に
依頼すること。
(3)甲はモニタリングの実施機関の選定にあたっては、事前に協議会と協議の上、公的研究機関及び国公立大学その
他の研究所、または地方自治体に登録している環境測定会社を実施機関とすること。
(4)協議会はモニタリング調査結果(その基礎となるデータを含む)を、汚染の有無と程度を判断する目安(複数あ
れば複数)があればそれを添えて関係地域住民に年4回以上定期的に公開すること。
第2項(1)モニタリングは大気質、水質、地下水質、土壌質について行い、分析対象は次のものとする。ただし、分析対象
物は協議会の決定によって追加削除出来るものとする。
@薬剤の原体
A分解物(トリハロメタンなど)
B不純物(ダイオキシンなど)
C代謝物
(2)モニタリングの実施検出水準は出来るだけ精密な水準のものにすること。及び、モニタリング実施時点で市販さ
れている分析機器で検出できる最高の精度で実施すること。
第3項 モニタリングの実施に伴う調査地点の選定、サンプル数、分析・解析手法と方法、測定時点の気象状況との関連、散
布時点と測定時点との時間経過、汚染・汚濁濃度の経月および経年変化等は別途協議して定める。
第4項 乙が、モニタリング報告に疑義を生じた場合、その申し出により協議会の決定を経て甲は協議会が依頼した機関によ
る立ち入りサンプリングを認めることとする。
第5項 甲は本協定締結と同時にただちに事前モニタリングを開始すること。
(動植物の生態調査の実施)
第12条第1項 甲は協議会がゴルフ場および周辺地域における動植物の生息状況の定期的調査を実施し、その調査結果を協議会に提
出すること。また甲はそれを総合的な動植物保護対策に生かすこと。
ただし、実施の期間は、協議会がその必要がなくなったと決めるまでの期間とする。
第2項 協議会は甲より提出された調査結果を関係地域住民に公開すること。
第3項 動植物の生態調査の実施細則は別途協議して定める。
(疫学調査の実施)
第13条第1項 甲は周辺住民の健康障害の発生を未然に防止すること。甲はゴルフ場従業員の健康診断を定期的に行ない、統計デー
タを協議会に提出する。また従業員やメンバーに、薬剤に起因する可能性の否定できない健康障害や汚染事故の疑い
が生じたときは、ただちに協議会に報告する。
第2項 協議会は周辺住民の健康状態アンケート調査を定期的に実施し、調査結果を関係地域住民に公開すること。公開の際
にはプライバシーに抵触しないようにすること。
第3項 健康診断の統計データの内容と提出方法、及び健康状態アンケート調査の実施細則は別途協議して定める。
[将来における損害補償の義務]
(損害補償の義務)
第14条第1項 環境汚染や周辺住民への健康障害につき、協議会が、ゴルフ場で散布した薬剤が原因であると推量した場合、甲に対
して薬剤散布の中止を勧告できるものとし、勧告があった場合は、甲は直ちに薬剤散布を中止し、安全対策を講じね
ばならない。
第2項 環境汚染及び周辺住民への健康障害につき、協議会が委嘱した公的第三者機関がゴルフ場で散布した薬剤が原因であ
るとの疑いが否定できないと判断した場合、甲はその被害を即時に誠意をもって補償するものとする。
(第三者機関による原因調査)
第15条第1項 協議会は、協議会に対して関係地域住民から健康障害の申し出があった場合は、すみやかに協議会を開催し、安全対
策を講じること。
第2項 協議会は、健康障害と散布薬剤との因果関係に係争が生じた場合、あるいは協議会が必要と判断した場合、その因果
関係の調査を第三者である公的機関に依頼すること。
第3項 調査を依頼する第三者は、協議会で決める。
第4項 甲はそれら第三者による因果関係の調査に協力し、必要な資料の提出、および調査費用の負担の義務を負うものとす
る。
第5項 協議会は、関係地域住民の被害の救済において必要があると判断した場合は、環境保全基金から、補償金の立て替え、
支払いができるものとする。
[協定違反の罰則規定]
第16条第1項 協議会は甲に協定の違反があった場合は、その違反の事実を広く公表出来るものとする。
第2項 乙は甲に違反の事実があった場合は、業務停止勧告等を含む行政指導をするよう要請できるものとする。
第3項 甲は本協定遵守の保証として一定額の保証金を預託するものとする。
第4項 甲に本協定の違反があった場合は、協議会との協議により、預託金の全部または一部を没収できるものとする。
第5項 保証金の金額、預託方法等は別途協議して定める。
[事業者責任の継承義務]
第17条第1項 事業主の変更があっても本協定は有効なものとする。また、当事業廃止の後も環境汚染・環境破壊と薬害に関する事
業者責任は引き継がれるものとする。
[協定見直し規定]
第18条 本協定の目的を達成するために必要が生じた場合は、協定の内容を3年毎に見直すことができるものとし、見直し規定の細
則は別途協議して定める。
[誠意を持って協議に応じる義務]
第19条 造成及び開業後、自然・生活環境保全に関する協議事項が生じた場合、甲・乙は誠意を持ってすみやかに協議に応じる。
[協定の効力]
第20条 本協定は調印の日をもって効力が発生するものとする。
この協定を証するため、本書2通を作成し、それぞれ記名押捺の上各1通保有するものとする。
調印日 1990年 8 月 12 日
東京都新宿区市ヶ谷田町2丁目35番地
甲 鳩山スポーツランド株式会社
代表取締役 岡田 繁
埼玉県比企郡鳩山町松ケ丘1丁目1番地2号
乙 鳩山ニュータウン住民代表・鳩山ニュータウン自治会
平成2年度度自治会長 愛場 謙嗣
鳩山町長 宮崎 得一
「環境保全基金の覚書」
環境保全基金に関する覚書
鳩山スポーツランド株式会社(以下甲という)と鳩山ニュ−タウン住民(以下乙という)とは、平成2年8月12日付を以て締結し
た「鳩山石坂ゴルフ倶楽部開発及び供用に伴う自然・生活環境保全協定」(以下協定という)及び「確認事項」Cに基づき次のとお
り覚書を締結する。
(環境保全基金の拠出等)
第1条 甲は協定第7条に定める環境保全基金(以下基金という)として、壱億円を甲及び乙とが別途定めた運営細則第11項に定
める協議会事務局(以下協議会という)へ一時預託するものとする。
2.甲は前項の一時預託金について、乙を質権者とする質権設定契約を締結することに同意するものとする。
3.甲は本覚書第3条に定める財団法人の許可を主務官庁から得た場合は、速やかに当該財団法人へ本条第1項の一時預託金を
拠出するものとする。
4.甲及び乙は、平成5年10月末に本覚書第3条に定める財団法人設立の許可の可能性について協議し、許可が得られないと
判断した場合は、甲は本条第1項の一時預託金の取扱いについて協定第1条の本旨に基づき誠意をもって乙と協議し決定す
るものとする。
5.甲は協議会発足後、年間運営費用に不足が生じる場合は、速やかに補充するものとする。
6.甲は被害者救済の立替え金に不足が生ずる場合は、速やかに補充するものとする。
7.甲及び乙は、協定第1条の目的を達成したと判断した場合、協議会の基金及び運営費の清算は乙の公益に資する意思を尊重
して公正に処理するものとする。
(基金の拠出時期及び方法・管理・運用)
第2条 甲は平成4年4月末日までに協議会が設定した預金口座へ基金を振り込むものとする。
2.普通預金の口座名義は、「環境保全協議会 代表者(協議会議長)」とする。
3.協議会の会計責任者(以下会計責任者という)は、前項の普通預金口座名義と同じ名義の大口定期預金口座を開設し、普通
預金から同口座へ振替るものとする。一定期間(最低1カ月以上)経過後の利息を普通預金へ振替、これを協議会の運営費
用(協定第7条第2項及び第15条第5項)に充当するものとする。
4.預金通帳と届け出印鑑は、甲及び乙の会計責任者が保管・管理するものとする。
5.会計責任者は、6カ月毎(10月及び4月)に収支報告書を作成し、会計帳簿及び証憑書類を添えて甲及び乙の会計監査を
受けて協議会へ報告するものとする。
(財団法人の設立)
第3条 甲及び乙は、基金の公正かつ適正に管理・運用するために「財団法人鳩山環境保全センタ−(仮称)」を速やかに設立する
ものとする。
(事務手続き等)
第4条 甲及び乙は、前条に定める財団法人を設立するための準備会を甲及び乙の代表各々数名により本覚書の締結後1カ月以内に
設置するものとする。
(覚書の保有)
第5条 本覚書の締結の証として本覚書2通を作成し、記名捺印のうえ甲及び乙各々1通を保有するものとする。
平成4年3月31日
東京都新宿区市ヶ谷田町二丁目35番地
甲 鳩山スポ−ツランド株式会社
代表取締役 岡田 繁
埼玉県比企郡鳩山町松ヶ丘一丁目1番地2号
乙 鳩山ニュ−タウン住民代表・鳩山ニュ−タウン自治会
平成3年度自治会長 愛場 謙嗣
「化学モニタリング細則」
化学モンタリング実施細則
第1条 【目的】
鳩山石坂ゴルフ倶楽部での薬剤使用による環境汚染の有無とその程度を調査する。
第2条 水質モニタリング
調査場所/調整池、排水口。河川(排水口の上流と下流)
調査項目/薬剤濃度、T−N、T−P、SS濃度、鉄イオン濃度
水象/河川形態、流速、流量、最近の降雨日と最寄りの観測所の降雨量
調査時期/年4回以上行う。散布後初めての降雨時を含める。
試料採取方法/日本工業規格(JIS)の「工業用水工場排水の試料採取方法」(JISK0094)、環境庁作成の「生物モニ
タリング調査方法」の「化学物質環境調査における試料採取にあたっての留意事項」に従う。
ただし、試料水の量は200ml程度の少量ではなく、1〜2リットルの水を採って1〜2ミリリットルくらいまで濃
縮する。
第3条 地下水質モニタリング
調査場所/用地下流寄りに観測井戸を設置する。設置に当たっては、地下10m以浅の浅い井戸とそれより深い井戸、下流にある
取水所の井戸水源と同じ深さに合わせる。
調査項目/薬剤濃度、T−N、T−P、電気電導度、水温
調査時期/年4回以上行う。散布後初めての降雨時を含める。
試料採取方法/日本工業規格(JIS)の「工業用水工場排水の試料採取方法」(JISK0094)、環境庁作成の「生物モニ
タリング調査方法」の「化学物質環境調査における試料採取にあたっての留意事項」に従う。
ただし、試料水の量は200ml程度の少量ではなく、1〜2リットルの水を採って1〜2ミリリットルくらいまで濃
縮する。
第4条 土壌モニタリング
調査場所/水質と同じ場所での底泥、敷地内の土壌(サッチ層、その下の深さ10m以内の深さの土壌、および10m以深の土壌)
調査項目/薬剤濃度、T−N、T−P、IL(強熱減量)、含水率、粒度分布
調査時期/年4回以上行う。
試料採取方法/底質資料調査法に従う。
第5条 大気質モニタリング
調査場所/ニュータウン側の用地境界線にそって3地点、用地境界線の8方向の8地点およびニュータウン中心付近の1地点の計
12地点する。
また、上記の観測地点のうち、用地境界線、ニュータウンの各1地点で風向、風速の気象観測を実施する。
調査項目/薬剤濃度
気象/天気、風向き、風速、最近の降雨日と最寄りの観測所の降雨量
調査時期/年4回以上行う。薬剤散布後数日以内を含める。
試料採取方法/環境庁作成の「生物モニタリング調査方法」の「化学物質環境調査における試料採取にあたっての留意事項」、お
よび大気質サンプリング分析調査の実績のある大学研究室や公的調査機関の意見などを参照し実施する。
第6条 【試料採取(サンプリング)の方法】
サンプリングは専門機関に依頼すること。
第7条 水質、土壌、大気質の試料の検出分析の方法
分析方法は、環境庁が作成した21農薬についてはその分析方法(厚生省生活衛生局衛生第153号別添1990年5月31日)
に準拠して実施する。
環境庁作成の分析方法のないものについては、残留農薬分析法(厚生省生活衛生局食品化学課編1985年、後藤真康・加藤誠哉
著「増補残留農薬分析法」1980 年)を流用して実施する。
分析は原則としてガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)で分析すること。水質、土壌、大気共に同じ。
分析依頼をする際に、分析対象の薬剤の純品が市販されていないときは、甲がその純品を入手すること。
第5条 【分析結果の報告方法】
調査を依頼された調査機関はサンプリングの実施から10日以内に分析結果を提出すること。
第6条 【事前モニタリングの実施】
実施目的/鳩山石坂ゴルフ倶楽部で使用する薬剤による環境汚染の有無と程度の判断に資するため、薬剤未使用時における事前の
現状を調査する。
実施時期/薬剤の未使用時に実施する。
調査対象/使用を予定している薬剤または特に協議会が指定した薬剤について、本モニタリング第6条の調査項目で挙げられてい
る事項のすべてについて実施する。
「環境保全協議会運営細則」
鳩山石坂ゴルフ倶楽部自然・生活環境保全協議会運営細則
【目的】
本細則は、鳩山スポーツランド株式会社(以下甲という)と鳩山ニュータウン自治会(以下乙という)とで締結した、鳩山石坂ゴ
ルフ倶楽部自然・生活環境保全協定に基づく協議会の運営を円滑に行なうためのものである。
1.協議会委員の選出方法
協議会委員は甲及び乙において選出し、甲及び乙は本細則発効後一ヶ月以内に事務局に氏名を登録する。
2.協議会委員の任期
(1)協議会委員の任期は、1年とする。但し再任を妨げない。
(2)協議会委員に欠員が生じたら、甲及び乙はすみやかに委員を選出し、遅滞なく事務局に氏名を登録する。任期は前任者の残
任期間を受け継ぐ。
3.協議会の開催
(1)年度替わりに協議会を開催し、引継ぎ・予算等の協議を行なう。
(2)定例の協議会は毎月2月、5月、8月、11月に議長の招集により開催される。
(3)議長は、会議の三日前までに議題を明示した開催通知を行なう。但し緊急の場合はこの限りではない。
(4)議長は開催の必要を認めた場合には、臨時協議会を招集することができる。また、委員より臨時協議会開催の要請があった
場合は、議長は7日以内にこれを招集しなければならない。
4.協議会の会議の成立要件
(1)議長から協議会開催の招集があれば必ず甲乙はそれぞれの委員の1名以上を出席させる。
(2)協議会は、3分の2以上の出席をもって成立する。
5.協議会の議長の選出方法
協議会の議長は、協議会委員の互選で鳩山ニュータウン自治会側委員より選出する。
6.協議会の議決方法
(1)協議会の議決は全員一致の合意を原則とする。
(2)次の各号の事項に限り、協議会で合意に至らない場合、多数決によって採決する。
@第9条6項に規定する協議会の判断(その薬剤の発癌性・催奇形性を指摘する論文が、権威ある学会で発表され又は学会
誌に発表されたものであること。)
A第11条4項規定の立入サンプリングの依頼。
B第14条1項の薬剤散布中止勧告及び因果関係調査依頼の決定。
(3)多数決において可否同数の場合は、議長がこれを決する。
7.協議会の議事録
協議会の会議は、正確な会議議事録を作成する。
協議会の議事録は、会議終了後1ヵ月以内に作成し、甲及び乙の委員が確認する。
8.協議会の協議事項
協議会は、以下の事項について協議する。
@除草剤使用計画の承認(9条3項)
A発癌性・催奇形性薬剤の認定(9条6項)
B複数モニタリング事項の特定(11条1項2)
Cモニタリングの実施機関の選定(11条1項3)
Dモニタリングの分析対象物の追加削除(11条2項1)
E立入りサンプリングの決定(11条4項)
F散布中止勧告(14条1項)
G安全対策の決定(15条1項)
H第三者機関依頼の決定(15条2項)
I第三者機関の決定(15条3項)
J救済措置の決定(15条5項)
Kその他協定書に定めた事項
9.薬剤散布中止勧告の根拠
協議会は、甲の散布薬剤による環境被害や健康障害であるとの文書による薬害被害の申立て人数が五人を超える場合は協議会
を開催する。
協議会は申立てについて、その環境汚染状況・健康被害状況・甲の薬剤散布による薬害被害である疑いが否定できないか等を
検討し、薬剤散布状況・モニタリングデータ等を根拠に審議し、薬剤の散布中止勧告を行なうか否かを決する。
10.第三者機関依頼の決定の根拠
協議会は、健康障害と散布薬剤との因果関係に係争が生じた場合、甲の散布薬剤による健康被害であるとの文書による申立て
により協議会を開催する。
協議会は申立てについて、健康被害状況・薬剤散布状況・モニタリングデータ等を根拠に審議し、甲の薬剤散布による薬害障
害である疑いが否定できないと判断したときは、第三者機関への原因調査を依頼するものとする。
協議会は、甲の薬剤散布による環境汚染であるとの文書による申立てにより協議会を開催し、環境汚染状況・薬剤散布状況・
モニタリングデータ等を根拠に審議し、甲の薬剤散布による環境汚染の疑いが否定できないと判断したときは第三者機関に原
因調査を依頼するものとする。
11.協議会の事務局
協議会は議事録作成その他、実務的事務を遂行するため常設の事務局を設置し、事務の担当者を置く。
暫定的に事務局は乙事務所内に置き、協議会の運営実施状況に応じ、事務所を定める。
12.協議会の運営費用
協議会の費用は、実費について支払う。
協議会には費用支払いの為、委員の内から会計責任者を甲及び乙に各1名置く。
一件一万円までの費用の支払いについては、甲又は乙の会計責任者の判断による。
一万円を超えて五万円未満の費用の支払いについては、甲乙双方の会計責任者の承認により行なう。
会計責任者は毎年度作成し承認された協議会運営予算書に基づき、その支出範囲内であるかの判断を行い、前記承認業務を行
なう。
五万円以上の支出については協議会の判断によるものとする。但し協定書第七条二項七(第一五条五項)の立替払いについて
は、乙側委員の意見を尊重して協議会が決定する。
協議会の会計年度は、4月1日より翌年の3月31日までとし、会計責任者は6ヵ月毎にその収支を協議会に報告する。
13.協議会運営細則の改正
この細則は、本協定の見直し時期と同時期に甲乙で協議し見直すことが出来るものとする。
「動植物生態調査」
動植物の生態調査実施細則
第1条 (目的)
石坂ゴルフ倶楽部及び周辺地域における動植物の生息状況及び繁殖状況の調査を実施することにより、その調査結果を動植物
の保護対策に役立てること。また、石坂ゴルフ倶楽部における薬剤散布の影響が動植物に生じているかどうかを明らかにする
ことを目的に、自然・生活環境保全協定書第12条3項に基づき動植物の生態調査を行う。
第2条 (調査地域)
動植物の調査地域は、鳩山スポーツランド株式会社が造成したゴルフ場(以下ゴルフ場という)及びその周辺地域とする。
第3条 (調査対象)
動植物の生態調査は、鳩山スポーツランド株式会社が作成した「環境影響評価書」に記載されている動植物及び調査地域に生息す
る動植物を対象に行なう。但し、調査対象は第7条から第13条に定める調査場所、調査方法、調査時期によって決定される。
第4条 (調査方法)
(1)調査は、鳩山スポーツランド株式会社が実施するものとし、調査機関の選定に当たっては協議会の意向を尊重し行うものとする。
(2)調査の実施(調査方法等)の詳細については、相当する分野の専門家・有識者の助言を得て協議会で定める。また、協議会委員は調
査に同行できるものとする。
(3)調査は、原則として常に同一の場所で行う。
第5条 (貴重種等の調査)
オオタカ、トウキョウサンショウウオなどの貴重種(法条例に定めたもの及び専門家によって助言を受け協議会が定めたもの)は、
生息状況及び繁殖状況を把握するために重点調査を実施する。
第6条 (調査結果の公開及び資料の整理活用)
(1)協議会は、調査結果を関係地域住民に速やかに公開する。
(2)協議会は、調査結果を資料として整理保存し総合的な動植物の保護対策に活用する。
(3)協議会は、動植物の生態調査により採取した動植物(第8条、第9条、第10条、第12条に定めるもの)を保存するため、一括して博物
館等へ送付し保管を委託する。
第7条 (鳥類調査の実施)
(1)調査場所
ゴルフ場及びその周辺の森林地域、尾根部、斜面部、河川の周辺地域等可能な限り多様な環境下で行う。
(2)調査方法
調査は、生息種の確認と生息状況及び繁殖状況等を把握するために、定点法及びラインセンサス法等で行う。
(3)調査時期
調査の実施月は、2月、3月、4月、5月、6月、9月、10月、12月とし各月1回以上実施する。
オオタカについては繁殖期に当たる1月中旬から7月まで適宜行う。
(4)調査記録
生息種別に成鳥、幼鳥別(可能な限り)の個体数及び営巣を確認したものを詳細に記録するとともに地図上に確認地点を記録する。
写真記録も行う。
第8条 (両生類・爬虫類調査の実施)
(1)調査場所
河川(小川を含む)の上流、中流、下流、湧水の周辺、谷部、湿地帯等で実施するとともに周辺部の森林内においても実施する。
(2)調査方法
調査は、生息種の確認と生息状況及び繁殖状況等を把握するために、スクラッチング及び目視等により行う。
(3)調査時期
調査の実施月は、2~3月、4~5月、6~7月、9~10月とし各時期に対し1回実施する。トウキョウサンショウウオの繁殖期には、繁殖状況
を把握できる回数を実施する。
(4)調査記録
生息種別に卵、幼体、成体別に個体数(卵は除く)を記録する。また、幼体及び成体は個体ごとに体長を計測し記録する。写真記録も
行う。
第9条 (魚類調査の実施)
(1)調査場所
河川の上流、中流、下流の各地点、ゴルフ場からの排出口、排水路と河川との合流点、唐沢川と越辺川との合流点及び湧水の周辺と
する。
(2)調査方法
調査は、生息種の確認と生息状況及び繁殖状況等を把握するために魚網トラップ、玉網等を用いた方法により行う。
(3)調査時期
調査の実施月は、3~4月、6~7月、9~10月、12~1月とし各時期1回実施する。
(4)調査記録
生息種別に個体数を確認し、個体ごとに体長及び体重を計測し記録する。写真記録も行う。
第10条 (水生動植物調査の実施)
(1)調査場所
河川の上流、中流、下流の各地点、湿地帯、谷川(細川)、水の淀み、ゴルフ場からの排出口及び排水路と河川との合流点等で行う。
(2)調査方法
調査は、水生昆虫類、甲殻類、貝類、線形動物及び藻類を対象に、生息種の確認と生息状況及び繁殖状況等を把握するためコドラ
ート法、網による捕獲等により行う。 藻類については、川底の石をブラシ等でこすり落とし種類を調査する。
(3)調査時期
調査の実施月は、3~4月、6~7月、9~10月、12~1月とし各時期1回実施する。
(4)調査記録
生息種別に個体数を確認し、個体ごとに重さを量り記録する。また、越年する個体については、体長を計測し記録する。藻類につ
いては、種別を明らかにし全体の重さを量る。写真記録も行う。
第11条 (哺乳類調査の実施)
(1)調査場所
ゴルフ場及びその周辺の森林地域、尾根部、斜面部、河川の周辺地域等可能な限り多様な環境下で行う。
(2)調査方法
調査は、生息種の確認と生息状況及び繁殖状況等を把握するため、トラップ法、 フイールドサイン法等で行う。
(3)調査時期
調査の実施月は、3~5月、6~8月、9~11月、12~2月とし各時期1回実施する。捕獲罠等を使用する場合は、一定期間連続して実施する
ものとする。
(4)調査記録
種別に個体数を幼体、成体別に記録する。また、足跡、糞、食痕等も記録する。写真記録も行う。
第12条 (昆虫調査の実施)
(1)調査場所
ゴルフ場及びその周辺の森林地域、尾根部、斜面部、河川周辺地域等可能な限り多様な環境下で行う。
(2)調査方法
調査は、生息種の確認と生息状況及び繁殖状況等を把握するためラインセンサス法、ベイトトラップ法、ライトトラップ法等で
行う。
(3)調査時期
調査の実施月は、3~4月、6~7月、9~10月、12~1月とし各時期1回実施する。
(4)調査記録
種別に個体数を卵、幼虫、蛹、成虫別に記録する。写真記録も行う。
第13条 (植物調査の実施)
(1)調査場所
ゴルフ場及びその周辺の森林地域、尾根部、斜面部、河川周辺地域等可能な限り多様な環境下で行う。
(2)調査方法
調査は、植物相の成育状況及び繁殖状況等を把握するためと保護が望まれる植物種の把握を目的に踏査確認法等により行う。
(3)調査時期
調査の実施月は、3~4月、5~6月、8~9月、10~11月とし各時期1回行う。
(4)調査記録
生息種の確認状況を地図及び調査表に記録する。写真記録も行う。
第14条 (薬剤の影響調査)
調査の結果、動植物に奇形等の異常が発見された場合は、石坂ゴルフ倶楽部の薬剤散布の影響調査を次により行う。
(1)薬剤の生物濃縮を調べる。
(2)薬剤散布状況、化学モニタリングの結果等も参考にする。
(3)その他の方法も必要に応じて実施する。
第15条 (付則)
動植物の生態調査に住民から同行の申し出があった場合は、協議会で決める。
第16条
実施細則に協議事項が生じたときは、甲・乙は誠意をもってすみやかに協議する。
「協議会委員選出規定」
鳩山石坂ゴルフ倶楽部自然・生活環境保全協議会委員の選出規定
1)目的
鳩山石坂ゴルフ倶楽部開発及び供用に伴う自然・生活環境保全協定書(以下、協定書と呼ぶ)第3条第1項に定めた鳩山石坂ゴ
ルフ倶楽部自然・生活環境保全協議会(以下、協議会と呼ぶ)の鳩山ニュータウン住民側代表委員の選出方法を定める。
2)委員の任務
1、鳩山ニュータウン自治会の意向を代表し、薬剤使用に伴う環境汚染から住民の利益を守る立場で協議会の運営に参画すること。
2、協定書締結の目的をよく理解し、薬剤使用に伴う環境汚染に関する科学的知識の習得に努め、協定合意の完全実施と円滑な運
営に努めること。
3、委員は年1回以上、代議員会に活動報告をすること。
3)委員の資格
・鳩山ニュータウン自治会の会員であること。
・協定書の趣旨と任務をよく理解していること。
4)委員の構成
・役 員 3名(会長、副会長、本部長、部長、委員長)
・環境保全委員 3名
5)委員の選出方法
・委員6名は自治会長が推薦し、その氏名は1カ月前に公示し、代議員会の承認を得ること。
6)協議会議長の報告
協議会で選出された協議会議長の氏名は代議員会に報告すること。
7)任期
・任期は1年とする。ただし再任は妨げない。
・前任者の任期を中途で引き継いだ者は、残りの期間を任期とする。
8)規定の発効
・この規定は平成3年2月末日をもって効力が発生するものとする。
・第1回の選出は平成3年3月の代議員会で行う。